ゲームとしては素晴らしいがキャラゲーとしては… 23/6/6
このゲームは良い所悪い所全て引っくるめて正にロマサガをソシャゲに綺麗に落とし込んだゲームだと思います。
例えば、閃きシステムはソシャゲの都合上覚える技は固定ですが、覚えてからは技の熟練度という形で閃くのは凄く良いと思います。
やっぱりロマサガの戦闘はあの閃き音を聞きたいですからね。
そして、育成が少しずつしか成長せず尋常じゃなく時間がかかるという悪い所も実にロマサガらしいです。
能力が低い間はザコ敵の攻撃さえ理不尽とも思えるダメージで即死するのにも懐かしさすら覚えますが、ロマサガを知らない新規の方はこれで心が折れる人もいるかもしれません。
このゲームでは遠征というシステムで一定までは手軽に強化出来ますが、それ以降の強化に近道は無いという事は覚えておいた方が良いでしょう。
そういうやり込み系ゲームが好きな人にはおすすめします。
ただし、キャラゲーとしては個人的には最悪です。
というのも、キャラ崩壊があまりにも著しく、スタッフは原作をやった事があるのかを疑うレベルです。
最も許せないのはロマサガ3の主人公の一人ユリアンの扱いで、このゲームではやたらと自意識過剰で女好きなナルシストとして扱われています。
恐らくは原作で初めはエレンに惚れているのに、モニカのプリンセスガードになり、進め方次第では最終的にモニカと結婚するのが原因でしょうが、そもそも最初にモニカを助けたのは紛れもなく正義感からで、そこに下心の描写は一切ありません。
エレンの元に帰るというルートもあり、プレイヤーの意思を最も受ける主人公と言えるでしょう。
他にもカタリナやアザミは使用するスタイルによってホーム画面での口調すら変わってしまいキャラがブレブレだったり、ミューズは父親を本来「お父様」と呼ぶのに「父上」と呼んだりと、原作を少しでもプレイしていれば間違えようの無いミスがかなり目立ちます。
総じて、このゲームのキャラはネットでの評価から作られていて、原作とは程遠いというのが分かります。
先のユリアンの扱いやアスラの道場ネタやキドラント町長の「私が町長です」やジェラールの服がパジャマに見えるなどを使っている時点で明らかで、それはファン達が話のネタにする物であって公式がそれをやるのは大間違いです。
あくまで公式の仕事は原作をモチーフにするという事を忘れないでいただきたい。
長々と恨みつらみを書き連ね申し訳ありませんが、先にも言った通りゲームとしては本当に楽しいです。
ゲームとしてはサガファンなら特に勧められますし、キャラもサガを知らない人には受け入れられるのではないでしょうか。