キャラ愛や作品愛を試されるゲーム 24/1/18
アニメや漫画でガッシュを知っている人なら懐かしい曲や場面、キャラクター達にテンションは上がりますが、ゲーム自体のおもしろさは非常に残念な仕上がりです。自分の所感はテンションだけでは継続できそうもありません。以下、詳細を書かせていただきます。
・まず戦闘システム。役職によって戦闘位置(前衛・中衛・後衛)が決まります。これだけならいいのですが、同じ役職のキャラでも謎の位置優先順位がキャラ間に仕込まれているようで、戦闘位置が先頭になるキャラは強制的に決められます。この仕様がとてつもなくゲーム性を悪くしていて、戦闘では先頭キャラが敵からの被弾を非常に受けやすいバトルシステムです。先頭キャラが攻撃を受けていれば、他の残りのキャラは攻撃をくらうことはありません。ということは、先頭キャラは敵全員からの集中砲火を浴びることになるので、それを耐え抜けるだけの体力や味方キャラの回復スキルが必要になります。しかし、スキルを使うには一定時間の経過が必要なのでスキルが使えるまでの間、敵の攻撃を耐えるだけの耐久力が必要になります。クエストでは味方キャラが全員生きてクリアすることで星3つの評価が付き、ガチャ資源のダイヤがもらえます。先頭キャラが死んでもクリアはできますが星3つをもらえないのでガチャ資源は取り逃がすことになってしまいます。
またこの戦闘位置が強制的に決められる仕様のせいでティオが最後尾になり、セウシル(本ゲームではティオを中心に発動する)が先頭にいるキャラを包み込めず攻撃をくらうことのない残りのキャラを無意味に守っています。スキルが腐るこの戦闘システムに呆然としました。せめて原作のように遠距離にもセウシルを出して、体力の減ったキャラの身を守る効果にしてほしかったです。
そして戦闘がウェーブ制(1場面の敵を全員倒すと画面が切り替わってまた敵と戦闘になる)という戦闘システムでの不具合のようなものですが、敵を倒し切る直前にキャラがスキルを発動すると、発動演出は流れるのですが敵を倒すとウェーブが切り替わってしまい、実際にキャラのスキルは発動されません。これが先頭キャラで瀕死状態での貴重なスキル発動で、せっかく回復スキルを発動したのに効果は発生せず、さらにスキルのクールタイムは発生してしまうという仕様なので絶望します。この耐久ゲーと言わざるを得ないゲーム性のなかでスキルの重要性を考えるならば、この不具合は致命的だと思います。
・原作ファンには懐かしいものは多くありますが、原作に沿ったストーリーでさえもキャラのボイスが流れることはほとんどありません。最近のゲームでここまでボイスを用いないものは逆にめずらしいですよね。某ジャンプ作品の呪術なんたらというアプリゲームではほぼフルボイスでストーリー演出がされています。作品が好きでアプリを始めた人にとってはボイスがあるとたまらなく嬉しいですし、使用するだけの制作者側の努力も並大抵ではなかったのだろうなと思います。
ざっと遊んでみただけで、原作を取り入れているとファンにアピールをしつつも、ファン層は30代以降と捉えて懐かしい演出を要所に出しておけば金を落とすだろうと思われているとしか思えない作り込みに感じました。少なくとも、ゲーム自体が好きでソシャゲをいくつか遊んでいる自分にとっては、ゲーム性の浅さに継続を断念しそうです。
ガッシュファンとしてガッシュのゲームアプリのリリースを本当に楽しみにしていただけに、ゲームという部分がこのような仕様でリリースされたことが残念でなりません。