過去を変えるため…にしては… 24/8/5
変えたい過去、避けたい悲劇の描写が軽いな、という印象。
美麗なグラフィックで売らない路線を選んだ以上、ストーリーとそれを彩る演出については妥協すべきではない気がするが、最初に描かれる「死」の描写があまりにも軽かった。
また、そういった悲劇やらに翻弄されているはずの主人公が妙に冷淡で、心情が伝わって来ず「過去を変えたい」という意志の根本の動機付けが甘く、薄っぺらく感じる。
そのせいか物語に没入しきれない。
記憶喪失の主人公の出自が不明なのは今後の伏線なのかもしれないが、そんな得体の知れない人間に誰が指揮権を託すだろうか…
ゲーム性についてだが、箱庭型TRPGならあって欲しい土台の回転機能が無い点、キャラクターの向きによって影響が出るスキルがあるにも関わらず、行動後の向き調整が行えない点など、プレイヤーに不便を感じさせる部分が多い。
後者は特に酷いと感じた。
ギミックについては、戦略性に幅を持たせるという意味では貢献しているように見える。
ただし、活用ありきの行動パターン、活用ありきの敵配置になりがちだったり、火薬樽の爆発ダメージが極端に大きく設定されているせいで近接行動しか取れないユニットの活躍の幅が狭まるなどデメリットもあり、今後の実装やギミックの使われ方次第では遠隔ユニット以外産廃と化すなど、色々な面で足を引っ張る懸念もある。