高難易度化の方法が雑になった 23/3/13

タワーディフェンスには分類されるものの、DPSよりも配置の位置や向き、適性のあるオペレーターを選ぶパズル的な要素を大きく含む独特なゲーム。 育成が重く、戦闘も歯応えのあるゲームなので、気長にゆっくり進めるタイプ。特にイベントの後半ステージはなかなか容赦がないので、クリアし切れなくても悔やむことはない。 ここからは「少し前までのアークナイツ」の話。 難易度がシビアではあるものの、敵の強さやステージのバランスが絶妙で、パッと見は理不尽でも付け入る隙がちゃんとある。試行錯誤すればレアリティの低いメンバーでも何とかなるように出来ているステージが多かった。 最大レベルまで育成を行うと、大抵のステージではオーバーキルになる調整なので、実は途中で育成を止めても何とかなるキャラが割といる。 (高いレアリティの育成ではこの意識が大事) だが、「最近のアークナイツ」はそうでも無くなってきた。 まず、キャラの育成に追加要素が出てきたのだが、実装順に疑問がある。強化順番待ちのキャラがまだまだ多いにも関わらず、「追加要素の更に先の育成」の実装が行われた。 ひとまず全員に追加強化の第1段階を与えておけば、第2,3段階強化の調整もしやすくなるはずなのに、何故かキャラ間格差を広げてしまう要素を先に実装している。 次に、ステージの高難易度化の手段が明らかに雑になった。(これが最大の問題だと思う) 色んなゲームで聞く話だが、高難易度化を目指す方法として「敵の耐久面を理不尽なものにする失敗」は起きがちで、残念なことに最近のアークナイツにもその傾向が出始めた。 当たり前に耐性が高いのはもちろん、全体的に設定HPが高く、並のDPSでは倒せない敵が露骨に増えている。 では,その高いHPをパズル的に解決できるかというとそんな事はなく、もともと火力の高いキャラで押し切るしかない。 とにかくステージ設計が雑になっていて、見た目が複雑でも結局火力で何とかしないといけない場面が明らかに多くなった。 この結果、パズルが得意なキャラを採用する機会が以前に比べてかなり少なくなり、割を食っている。 アークナイツの戦闘システムならば、パラメータによる高難易度化ではなく攻略手順の難しさで厄介なステージを作れるはずなのに、何故そちらに舵を切ってしまったのか。 アークナイツは、特定のキャラを更に強くしたい場合の工夫に限りがある。 今までは調整が上手いので問題なかったのだが、育成を最大まで行っても「そのキャラの予定されていた最高値」といった塩梅で、ユーザー側で工夫したり、追加育成を重ねることで最高値を突き破るような感覚も薄い。 付け外しできる装備品(≒性能をアレンジできる)要素も無く、「育成しまくれば無理を通せるゲーム」ではないのだ。 この育成の縛られ具合で、最大強化がオーバーキルにならないステージもかなり増えてしまっており、通用するキャラとしないキャラの差が顕著になってきている。 正直、ちょっと前までの出来の良さと比べたら高難易度ステージの大半が調整ミスと言いたくなるほどで、遊び甲斐もひどく薄い。 以前は文句なしの☆5評価だったが、もともと強みだった要素をなせか手離してしまった現状はかなり問題だと思うので、☆3。

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